愛媛マラソンエントリー前日

前日の下準備をする日だ。


明光愛媛マラソン部の出場希望選手は史上最多の26名となった。
自分でエントリーする人を除いても21名おり、
ランネットのグループエントリーは1人10名までしかできないため、
エントリーしてもらう人は3人要る。
そのうち2人、ノブ君とのび太(佐賀1号)君と、本日下準備と打ち合わせをすることになっている。
肝心のSYOTA部長は仕事中だし、最もエントリー操作に慣れている私も仕事中なのだ。



昨夜おったカマキリ。


※   ※   ※


まずは、明日エントリー作業をしてくれるノブ君(本町)といっしょに、
ノブ君が担当する5名の「お仲間メンバーリスト登録」を済ませた。


そして、明日のシュミレーションとして、他のレースを利用して、
申し込み確定ボタンのすぐ手前まで行く練習をした。


ノブ 「うう…。船長、これはどうすればいいんですか!?」


ルフィ 「なんと!」


ある大会のエントリーでは、未成年参加者の場合、保護者名記入が求められた。
しかし、これは必須入力項目ではなかったので、よかった。


ノブ 「しかし、愛媛マラソンで何を必須入力項目で問われるか、明日にならないと分からないなんて…。明日エントリー画面を開いて、想定外の必須入力項目があったら…。」


ルフィ 「そうだなー。困るだろーなー、ははは。」


ノブ 「笑いごとじゃないですよ! ぼくはもう、ジャージも靴も買ったんです。ここ1か月休んでますが、先々月まで毎週10kmを2回ずつ走って練習していたんです。船長、去年の記憶をたどってくださいっ!どんな項目があったんですかっ!?」


ルフィ 「うーんと。うーんと。忘れました。」


ノブ 「バカ!」


ノブ君が帰ったあと、ひとつ思い出した。
去年も当日知って、しかたないからえつじろう部長と私とで適当に入力した、
その必須入力項目とは、

申請タイム


自分が何時間何分ぐらいで走れるか、自分で予想して申請するのだ。
このときの申請タイムに応じて、スタート前にランナーたちは数ブロックに分けられ、
申請タイムが速い順にスタートゲートをくぐっていくルールになっているから、まちがいなく聞かれる項目なのだ。


あー、よかった、思い出して。
あわてて全メンバーに申請タイムを聞くのだ。


このように、いったいどういうトラップが待ち構えているのか分かりやしないぞ。


※   ※   ※


夜は、のび太(佐賀1号)君との打ち合わせ、事前準備だ。



その前に、のび太(佐賀1号)君、学生生活をあと1年7ヶ月余しながらの教採合格おめでとう!!
超優秀な人間にできる離れ業だよね、さすがです、尊敬し直しました!



ルフィ 「いいか。明日は、午後8時ちょうどに『エントリー』ボタンを押すと、このような『整理券』画面が出る。」



ルフィ 「ここが、いきなりすごい数になっていることがある。去年はえつじろう顧問が、13589人待ちになった。」


のび太 「その時点で、すでに定員オーバーで、無理じゃないですか。」


ルフィ 「俺たちもそう思った。しかし、その人数は、愛媛マラソンを含めた複数の大会のエントリー待ち合計だったのだ。」


のび太 「なんというトラップ!」


ルフィ 「でも、もう無理だと思って、そこでやめた人は少なからずいたようだ。」


のび太 「つまり、この数字が大きくても、そこでやめるなということですね。」


ルフィ 「そうだ。ただ、何もせずじっと待て。」


のび太 「更新ボタンとかちょくちょく押すんですか?」




ルフィ 「絶対に押すな!そのたびに最後尾にまわるのだ!」 


のび太 「分かりました!」



ルフィ 「あと0秒になっても画面が変わらないときだけ、ここをクリックしてもいいそうだ。」


のび太 「めっちゃこわいですね。」


ルフィ 「めっちゃこわい。」



ルフィ 「最後の恐怖はこれだ。『こちらをクリックしても切り替わらない場合は、ネットワークやセッションなどの問題でフリーズしてしまっている可能性がありますので、最初からやり直してください。』ってある。」


のび太 「ふざけんな!」


ルフィ 「最後に。一旦整理券画面が終わり、ランネットの通常の画面に入ったら、そこからはもう急ぐ必要はない。」


のび太 「なぜですか?早くしないと…。」


ルフィ 「いや、そのための整理券だそうだ。もう、その画面に入ると、まちがった操作をしない限り、後から抜かれて定員しめきりになることはない。」


のび太 「なるほど。」


ルフィ 「だから、落ち着いてゆっくりやろう。」


のび太 「はい。」