ヘッドアップトレーニング

須磨アクアスロンのランはたった3キロ。
足を縛って泳ぐような、そんな命懸けてまで、
脚力の温存をする必要はなかろう。


それより他にしておくべき練習があった。



新必殺技『ヘッドアップ・スイム』。
顔を上げて前を見ながらのクロールだ。
トップアスリートにしかできなかろう。


プールとちがってコースロープがない海上では、まっすぐ進むことも難しい。
一生懸命クロールしていて、気がついたら斜めに進んでいることもあるのだ。
そうならないように、ときどきは進行方向を見ながら泳ぐ必要があるのだが、
平泳ぎは後ろの人を蹴飛ばすことが多いので禁止されている。


ここで必要となるのが、ヘッドアップ・スイムなのだ。
今日は朝からヘッドアップのトレーニングをするのだ。


※   ※   ※


ヘッドアップ、しんどい。


25メートルやっただけで、ゼイゼイします。


これで謎が解けた。
前回大会のタイムを見て、


ルフィ 「これやったら、今すぐ出ても、俺、上位やんか。楽勝だ〜。」


と思ったけど、それはいつも通り、大まちがいだった。
あのタイムは、ヘッドアップもまぜながら泳いでのタイムなのだ。


四大陸フルマラソン完走までの道の完全なる脇道、
須磨海岸アクアスロンまでの道、かなり険し(><)