左脚さん診察
走るたびに激しく傷んできた左脚さん。
病院で診てもらう日がついに来た。
”鍼灸整骨院”に行くのだ。
トラファルガー・ローみたいな恐ろしい先生がいるに違いない。
あんなことも、されるのだろうか?
こんなことも、されるのだろうか?
どんな診断が下されるのだろうか?
※ ※ ※
ロー 「左脚だけじゃないですね。左右とも前脛骨筋がかなり固くなっています。」
ルフィ 「ゼンケイコツキン!前に調べたぞ。」
ロー 「それから、左は太腿も、右は臀部も固いです。ここ、痛みますか?」
ルフィ 「痛い!痛い!」
ロー 「前脛骨筋がここまで張ってしまう方は、足を上げよう上げようとする走り方をしています。」
ルフィ 「足を上げなきゃ、走れるもんか!」
ロー 「そりゃそうですが、上げるんじゃなくて、体を前に蹴りだす、という動きに近づけた方がいいです。」
ルフィ 「蹴ればいいのか。キック!」
ロー 「普段の練習は、どうしていますか?」
ルフィ 「練習なんかしないぞ。大会で走る距離の合計の方が、練習で走る距離の合計より長いぞ。」
ロー 「ははは。それはいけません。」
ルフィ 「はい。」
ロー 「安心してください。まだ軽傷です。でも、大会で痛めて、練習もしないで、治りきる前に次の大会に出て、ということを、今までと同じようにこれからも続けていたら、やがては歩くこともできなくなります。」
ルフィ 「はい。」
ロー 「痛みがひいたら、まずはウォーキングや、短い距離のジョギングから始めて下さい。治っちゃあ突然長距離、ということをくりかえさないでください。」
ルフィ 「はい。」
こうして、天才ランナーの今までの選手生活が全否定されてしまった。
針を打ってもらい、超音波の機械であちこちの筋肉をゆるめてもらい、
空気圧を利用したマッサージ器で両脚をマッサージしてもらった。
しばらくは週1回ぐらい通ったほうがいいらしい。