ゴール後しおかぜまでの2時間20分

四大陸フルマラソン完走までの道、
最初の大陸制覇に成功した、
大阪マラソンの死闘を振り返る最終回。



ゴールのところに並んでいたかわいいおじょうさんたちは、
よく知らないけどNMB48の子たちだったような気がする。


仮設トイレ、飢餓、四捨五入…、
襲い来る能力者たちを次々になぎ倒した天才ランナーは、
6時間57分というギリギリのタイムで完走した。
NMB48のみなさんも大喜びだ。



ところが、戦いはここで終わらなかった。



ゴール地点のインテックス大阪の「ランナー順路」という看板に沿って、
ミネラルウォーターや、完走メダルや、完走タオルや、バナナをもらい、
トラックが運んでくれた手荷物がある場所に移動するのだが、
脚がめっちゃ痛い人にとってその順路はつらかった。


昨年の愛媛マラソン、収容バスでゴール地点まで運ばれたサンジ店長は、
結局バスを降りてから200mぐらい歩くとそれ以上一歩も進めなくなったので、
そこからタクシーに乗せて連れて帰った。
もしもあのときのサンジ店長がインテックスに降ろされたら、
彼は翌朝までインテックスから脱出できなかったのではないか。
凍死!?


インテックスを出て、最寄りの中埠頭駅は、混雑しすぎるので使用禁止。
コスモスクエア駅まで歩かなければならないのだが、危険な混雑を避けるべく、
警察の誘導で迂回しながら駅にアプローチしなければならなかった。
どれだけの長い時間がかかっただろう…。
前回大会に出たえつじろう全愛媛マラソン部部長が言っていたのはこのことか。


なおも苦痛は続く。
中央線、座れない。
御堂筋線、座れない。


何時の便に乗れるか分からなかったので指定席を取っていなかったのが悪く、
新大阪駅発岡山へ向かう新幹線のなかでも、座れません。
3連休の最終日、乗車率推定200%!
7時間走った後、両脚はボロボロだが、デッキに座り込むことさえもできない。


左脚さん 「ええかげん、かんべんしてや。いつ座れんねん。」


右脚さん 「どないなってんねん。マラソンもう終わったんちゃうん…。」


すまん、すっかり大阪弁になった両脚さん。
指定席を取らなかった俺がバカだった。


結局、午後6時20分、岡山発松山行のしおかぜ自由席に座るまで、
午後4時にゴールしてから実に2時間20分もの間、座って休むことができなかった。
2時間20分って、本当の天才ランナーがフル走れる時間ではないか。
レース中のどの時間よりも、最後の新幹線のなかの50分間が、
精神的にも肉体的にも最もきつい生き地獄だった。


大阪マラソンで学んだ最後の教訓

4 帰りは指定席を確保しておくべし。


こうして天才ランナーの俺は、満身創痍になりながらも、
四大陸最初にして最大の大陸・本州統一に成功したのだ。


あと3大陸!


※   ※   ※


明日は恒例、明光愛媛マラソン部主催、
『ラン&チャリ愛媛マラソン全コース下見会』だ。
大阪で鍛えた健脚を見よ!