神鍋コースの2大ポイント

神鍋のコースには2つ大きなポイントがあるな、と思った。
ひとつは、給水所の間隔。
もうひとつは、2周目に入る瞬間。

  • ポイントその1 給水所間隔


1周およそ10kmのコース上に、「給水所」が4ヶ所ある。
それとは別に、「バナナエイド」が1ヶ所あり、ここでも水をいただける。
だから、合わせたら5ヶ所/周の給水ポイントがある。
ハーフマラソンはこれを2周するから、10ヶ所の給水ポイントがあることになる。
給水ポイント間の間隔を、単純計算で出してみる。


21.0975km ÷ 10ポイント = 2.10975km/ポイント



ミズノランニングクラブさんからもらったアドバイスリーフレットにも、
「通常は5kmおきに設置してあります」と書かれてある。
神鍋の平均2.1kmおきというのはとても多い方になる。
めっちゃ暑いからな、ランナーの安全を考えて、
通常より多めに設置しているにちがいない。


ところが、気をつけるべき点がある。
これら、合計10ヶ所の給水ポイントは、等間隔に設けられていない。
1周目の最終給水ポイントから、その次、2周目の最初の給水ポイントまでの間隔が、
およそ3.5kmあるのだ。


だから、全ての給水ポイントで水分を摂ることが大事だが、
なかでも特別に、1周目の最終給水ポイントでは必ず水分を摂ることが肝心だ。



  • ポイントその2 2周目最初の上り坂


完走したえつじろう顧問曰く。


悦 「2周目に入る最初の坂、やばかった…。」


そうなのだ。
愛媛マラソンサブ4ならぬアラ4ランナーをしても「やばい」のが、2周目最初の上り坂。


1周およそ10km、猛暑のなかのアップダウンを走り切り、スタート地点に戻ってきて、但馬ドーム前を通過する。



すると、5kmの部とか、ファミリーランの部とかを走り終えた人たちが、
美味しそうに冷たい飲み物を飲んでいたり、スイカを食べていたり、
なかにはビールを飲んでいたりするのが、見える。


その前を通過して、もう一度同じコースに足を踏み出すのは、なかなかつらい。
「何のためにこんなことしているんだろう。やめよう。」という理性が働き始める。
理性だけではない。「やめなさい。ただちにやめなさい。やめなさい。」と、本能も働く。

それでも気を入れなおして、2周目に入り、スタートゲートをもう一度くぐり、右折したその瞬間だ。



目の前にずーっと続く、およそ1.1kmの上り坂、頂上は見えない。
愛媛マラソンの北条バイパスの上り坂で、700〜800mぐらいじゃないか。
距離はあれの1.5倍ぐらい、そして、気温は3倍ぐらいだ。

(回想…)
2年前の私も、この景色が見えた瞬間、もうやめようと思いかけた。
それでも、なんとか気を持ち直して、坂を上り始めた。
ところがその直後、首から下ピカチュウの着ぐるみを着たランナーに抜かれて、思った。


「無理だ。世界がちがう。こんな化け物たちに交じって同じこと、できん。」


そして、あとはずーっと歩いて、15km地点の関門でバスに乗ったのだった。


えつじろう顧問にもこの話は予め何度も話しておいたが、それでもやはり、2周目に足を踏み出すときはきつかったと言う。